VPSを契約してClaude Codeを動かし始めてから10日が経った。
「変わった」と言えるほどのことが起きるとは、正直思っていなかった。
プログラムを一行も書けないまま始めたのに、気づいたら生活の一部が自動化されていた。
何が変わったのかを振り返ってみる。
大げさな話ではなく、日常の小さな手間がいくつか消えた、という話だ。
思いついたことを話しかけると後でメールに届く
一番生活が変わったと感じるのがこれだ。
外出先で何かを思いついたとき、以前はメモアプリを開いて文字を打っていた。
運転中や手がふさがっているときは諦めていた。
「後で忘れないようにしよう」と思いながら、結局忘れる、というのが日常だった。
信号待ちでスマホを取り出してメモしようとして、信号が変わって諦めたことが何度あったかわからない。
今はiPhoneのショートカットを起動して話しかけるだけだ。
録音した音声がDropboxに保存されて、VPSのClaudeが処理して、10分後にメールで届く。
手を使わなくていい。
思ったことをそのまま話すだけで記録になる。
最初に動いたとき、「本当にメールが来た」と少し感動した。
仕組みを作るのに丸1日かかったが、動いた瞬間にそれが報われた気がした。
今では外出中に気づいたことをよく話しかけている。
スマホにひとり言を言っている姿は少し怪しいかもしれないが、後でちゃんとメールに残っているので気にしていない。
思いついたことを忘れる前に残せるようになった。
それだけのことだが、自分にとってはけっこう大きな変化だ。
ブログの記事投稿がコマンド一つになった
WordPressの管理画面を開いて、タイトルを入れて、本文を貼り付けて、カテゴリーを選んで、スラッグを設定して、抜粋を書いて、公開ボタンを押す。
以前はこういう手順だった。
記事の数が増えるほど、この繰り返しが面倒になっていた。
一つの記事を投稿するのに、内容を確認しながら進めると10〜15分かかっていた。
今は書いた記事をスクリプトが自動でWordPressに投稿する。
確認して「OK」と言えば、後は自動だ。
管理画面を開く必要がない。
スラッグや抜粋も一緒に設定されて投稿される。
カテゴリーも指定しておけば自動で割り当てられる。
記事を書く作業に集中できるようになった、と言えばかっこいいが、実際は「投稿の手間が減った」というだけのことだ。
でもその積み重ねは意外と大きい。
10本、20本と記事が増えていくと、手動投稿との差がはっきりしてくる。
このブログの記事もすべてこの仕組みで投稿されている。
最初はWordPressのWAFにはじかれてうまくいかなかったり、JSONのパースエラーが出たりと、動くまでにはそれなりに詰まった。
でも一度動けばずっと使える仕組みなので、作る価値はあった。
AIが24時間動いているという安心感
ブラウザのClaude.aiでチャットしているとき、タブを閉じたらそこで終わりだった。
会話は残っても、何かが動き続けるわけではない。
「AIに仕事をさせておく」という発想自体がなかった。
VPSにClaude Codeを入れてからは、自分が寝ていても、外出していても、AIが動き続けている。
何かを仕込んでおけば朝起きたら結果が出ている。
そういう状態が普通になった。
「24時間働いてくれる」という最初のイメージ通りの環境が、実際にできている。
tmuxというツールの中にClaudeを常駐させておくことで、翌朝また同じ部屋に戻って続きから話しかけられる。
昨日の会話の続きをそのまま再開できるのは、ブラウザのチャットにはない感覚だ。
スマホのTermiusから外出先でClaudeに指示を出すこともある。
カフェで思いついたことをVPSに投げておいて、帰宅したら結果が出ている。
時間や場所を選ばなくなったのは、想像以上に快適だった。
「あとでパソコンを開いてから」という言い訳ができなくなった、とも言える。

エラーが出ても自分で調べなくていい
プログラムが止まったり、エラーが出たりしても、Claudeに「エラーが出た」と伝えれば調べて直してくれる。
自分でエラーメッセージの意味を調べなくていい。
以前だったらきっと、エラーが出るたびにGeminiやChatGPTに聞いて、意味を理解して、対処法を考えて、試してみる、という手順が必要だっただろう。
今はClaudeに渡せば大体解決する。
「このエラーはどういう意味ですか」と聞く手間がなくなった。
デバッグという作業が自分の仕事ではなくなった。
ただし、「どういう状態になっているか」を言葉で説明できないと、Claudeも的外れな修正をしてくることがある。
「なんか動かない」だけだと遠回りになる。
「○○をしたら△△というエラーが出て、□□という状態になっている」と具体的に伝えられるほど、解決が早い。
「何が起きているか」を自分で観察して伝える力は、以前より少しついてきた気がする。
エラーメッセージを見て「またこのパターンか」と思えるようになってきたのは、ここ数日の変化だ。
完全に理解しているわけではないが、「見慣れてきた」という状態になってきた。
変わっていないこと
正直に書くと、変わっていないことも多い。
詰まる頻度は減っていない。
新しいことをやろうとするたびに、知らない概念が出てきて時間を溶かす。
「自動化が進んだ」と言っても、その自動化の仕組みを作るのに何時間も使っている。
昨日できなかったことが今日できるようになる代わりに、今日また新しい壁にぶつかる。その繰り返しだ。
「楽になった」というより「できることが増えた」という感覚に近い。
楽になったのは特定の作業だけで、全体の作業量はむしろ増えている。
以前はやらなかったことに時間を使っている。
それが楽しいかどうかは人によると思うが、自分は今のところ楽しい。
Claudeが頑固になって同じ間違いを繰り返すこともある。
そういうときはそっとチャットを閉じて、ChatGPTに聞いたりGeminiに相談したりしている。
AIに頼りながら、AIの弱点を別のAIで補う、という少し変な状態だが、これが今のやり方だ。
非エンジニアでもできるのか
できる。
ただし「苦労なく」ではない。
知らない言葉が毎日出てくる。
Geminiに聞きながら進める日々は続いている。
丸1日溶かすこともある。
それでも「動いた」という瞬間が続くので、やめられない。
プログラムを書けなくても、Claudeに作ってもらえばいい。
コマンドを知らなくても、Geminiに聞けばわかる。
「わからないまま動かせる」というのが今の状態だ。
完全に理解してから進もうとすると永遠に始まらない。
わからないまま動かして、動いてから少しずつ理解していくほうが、自分には合っていた。
一つアドバイスするとすれば、「Geminiを最初から使う」ことだ。
ClaudeとGeminiを両方使うのは二度手間に見えるが、Claudeがエンジニアっぽいことを言ってきたときにGeminiに翻訳してもらうと、理解してから前に進める。
わからないまま進み続けると、どこかで大きく詰まる。
まとめ
VPSで自動化して変わったことは、「特定の作業がなくなった」ことではなく「できることの種類が増えた」ことだと思う。
音声メモが自動でメールに届く。
記事投稿が自動になる。
AIが24時間動いている。
エラーは自分で調べなくていい。
どれも10日前には想像していなかったことだ。
苦労した時間の分だけ、動いたときの感動がある。
その感動がまた次に進む理由になっている。
非エンジニアがAIと格闘しながらここまで来た記録は奮戦記シリーズにまとめているので、気になる人は読んでみてほしい。

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